「行政書士に合格すると、どんなメリットがあるの?」
「取っても意味がない資格なの?」
上記の疑問について解説していきます。
資格試験の勉強を始めようとしているときや、すでに勉強をしているときに「本当に資格を取って意味があるのかな?」と不安になる方も多いですよね。
本記事では、行政書士受験生向けに、行政書士取得のメリットとデメリットについて解説していきます。
これまで多くの国家資格に挑戦。
保有資格は中小企業診断士、行政書士、宅地建物取引士、銀行業務検定各種2級など。
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本記事では、大学生時代に行政書士試験に合格した筆者が感じる、行政書士取得のメリットとデメリットについて解説していきます。
行政書士試験の勉強するメリット

行政書士の勉強をするメリットは下記の3つです。
①法律の知識が身につく
②就職活動・転職活動で有利になる
③独立・開業が可能になる
上記の3点について詳しく解説していきます。
メリット①:法律の知識が身につく
行政書士試験では主に下記の法律の知識が身につきます。
・憲法
・民法
・行政法
・商法
・会社法
これらの法律を知っていることで、ビジネスや日常生活に非常に役に立ちます。
例えば、民法は私たちの日常生活に密接に関わる法律です。
民法では相続や契約に関するルールについて学習できます。
また、ビジネスマンや資産運用をしたいと考えている方には、商法や会社法の勉強が役に立ちます。
筆者の私は銀行に就職してからは、営業をしながらも契約書を作成する仕事も任されました。
資格の取得が仕事に活かされました。
メリット②:就職活動・転職活動で有利になる

就活や転職活動でも、行政書士の資格の取得が役に立ちます。
・目標を達成する力を評価される
・学習力を示すことができる
上記が行政書士合格が就職活動で有利になる理由です。
目標を達成する力を評価される
仕事で成果を出すことが出来る人は「目標達成力」が高い人です。
そして、行政書士に合格していることは、この目標達成力を示すことができます。
主に下記の理由です。
- 行政書士試験は合格率が10%前後の難易度が高い国家資格
- 合格までに600時間程度の学習が必要となる
このような人材は、上昇志向も高い上にきっちりと結果を出してくれる可能性が高くなるので就活や転職活動では重宝されるのです。
学習力を示すことができる
さらに、仕事においては学習力が必須スキルです。
あなたの身の回りには、どれだけ勉強しても、なかなか結果を出すことができない人はいませんか?
社員に資格取得を求める会社は少なくありません。
例えば不動産業界では宅建士、銀行業界では銀行業務検定やFP試験などです。
行政書士資格を持っていれば、宅建を取得できる確率や銀行業務検定・FPを取得できる確率も高いことを示すことができます。
よって、行政書士試験が人事担当者への大きなアピールの材料となるのです。
メリット③:独立・開業が可能になる
行政書士試験に合格して、独立開業をする方は多くいらっしゃいます。
行政書士はパソコンとプリンターがあれば、すぐに自宅でも開業が可能です。
合格後は独立・開業に向けて、準備をするのもいいですね。
なお、行政書士として独立・開業をする際の仕事内容について知りたい方は、行政書士の仕事内容をわかりやすく解説【今後の士業の仕事の取り方は?】をご覧ください。
・法律の知識が身につく
・就職活動・転職活動で有利になる
・独立・開業が可能になる
行政書士に合格後にわかったデメリット

デメリット①:行政書士事務所への就職は難しい
行政書士試験のメリットはここまでお伝えしてきたように、さまざまあります。
しかし、注意していただきたいのは行政書士事務所の新卒採用はとても少ないということです。
筆者が就職活動をしたときは、「行政書士試験持っているから行政書士事務所も見てみようかな」と軽い気持ちで東京都の行政書士事務所の求人を見ましたが、ほとんどどこも新卒採用をしていなかったです。
・行政書士は一人事務所が多いこと
・誰かを採用するにしても即戦力がほしいこと
上記の理由から、新卒採用枠は当時調べたときは東京都内でも10社あるかどうかでした(アルバイトなどはたくさんありましたが、、)。
もし士業としての仕事を新卒で目指すのであれば、求人数が比較的多い弁護士事務所や司法書士事務所などを目指すのが良いかもしれません。
デメリット②:仕事に活かせる範囲が少ない
行政書士は、他の資格と比較をして、仕事に活かせる範囲が狭いです。
法律の知識は身につきますが、実務的な場面で活用できるものが少ない印象です。なおかつ、行政書士事務所で働くとしても実務レベルの知識は試験だけでは身につけられません。
なぜなら、行政書士試験は法律の実務家としての最低限の知識を身につけるための試験だからですね。
このくらいの法律知識がなければ実務の仕事はやっていけないというものが出題されるのです。
ですので、あなたの今の仕事にすぐに役立つということを目的に資格勉強をするのであればおすすめしません。
・行政書士事務所への就職は難しい(あくまで独立を目指す方向けの試験)
・ビジネスにすぐ活かすのであれば別資格がいいかも
ちなみにビジネスマンが自分の仕事に活かすことができる資格であれば、中小企業診断士がおすすめです。
中小企業診断士試験では、ビジネスマンとして必要な様々なジャンルの知識を得ることができ、実務的なスキルを身につけることができます。

行政書士取得のメリットとデメリットまとめ
行政書士取得は、行政書士としてこれから開業したい方やこれから法律知識を武器に仕事をしていきたい方には非常におすすめの資格と言えます。
しかし、実際に筆者が行政書士試験に合格して感じることは、法律知識は確かに身につくが、ビジネスマンとしてのスキルを伸ばすことを目的とするのであれば、他の国家資格に若干劣るということです。
あなたの勉強をする目的をはっきりさせて、勉強に取り組んでいきましょう。
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