「宅建に初めて挑戦するけど、どんな試験内容なんだろう?」
「配点や合格点が知りたい」
上記のような疑問について解説していきます。
本記事では宅地建物取引士を初めて受験する方向けに試験内容と合格点や配点、そして合格のための得点戦略について解説していきます。
この記事を最後まで読んでもらうことで、試験全体のイメージを掴みつつ、合格するまでの道のりを描けるようになります。
【本記事の内容】
・宅建士試験の試験内容を解説
・合格点の推移と配点を解説
・合格のための科目別得点戦略を紹介
宅建の試験内容と合格点について
宅建の試験内容の概要
試験日 | 試験日:10月の第3日曜 |
合格発表 | 12月の第1水曜日又は11月の最終水曜日 |
受験要件 | 受験要件なし |
出題数 | 50問 |
試験時間 | 2時間 |
解答方法 | 四肢択一方式 |
合格点 | 31点~37点 (毎年変動のため目安) |
宅建は毎年10月第3日曜日に実施されます。
全ての問題はマークシートの四肢択一方式で出題され、記述式の問題はありません。
問題数は50問で、合格点は毎年変動するのが試験の特徴です。
宅建の合格点の推移・合格率の推移
合格点 | 合格率 | |
2019年 | 35点 | 17.0% |
2018年 | 37点 | 15.6% |
2017年 | 35点 | 15.6% |
2016年 | 35点 | 15.4% |
2015年 | 31点 | 15.4% |
2014年 | 32点 | 17.5% |
2013年 | 33点 | 15.3% |
宅建の試験は、毎年合格点が変わるため「何点とれば合格できる」ということが言い切れない試験になっています。
過去20年を遡ってみても、合格率は15%を下回ることはないため、受験者の上位15%に入るように勉強しましょう。
そして合格点については、これまでは50点中35点を得点できれば合格ラインは確実と言われてきていましたが、平成30年の合格点は37点となっています。
宅建は相対評価の試験。上位15%以上を目指そう。
宅建士の合格点の決め方
ここまでで説明をしてきましたが、宅建は合格点は変動します。
合格率は過去20年で15%~18%の範囲に収まっています。
公表がされているわけではありませんが、合格率が上記の範囲に収まるように合格点を決めているようです。
宅建士の出題範囲と配点

出題範囲①:宅建業法
【出題範囲の一例】
・宅地建物取引業法
・宅地建物取引士の報酬に関する制限
・罰則規定
【配点】
・20点前後
宅建業法は、「35条書面」「37条書面」など宅地建物取引業を行う事業者に関するルールを定めている法律です。
宅建士として働くにあたっては必ず知っておくべき知識を学習します。
出題数は、毎年20問前後となっています。

出題範囲②:権利関係(民法)
【出題範囲】
・民法
・借地借家法
・区分所有法
・不動産登記法
【配点】
・14点前後
民法の基礎である総則や物権変動、売買契約と借地借家法と相続、建物区分所有法などから出題されます。
身の回りで起こりうる法律知識などが出題されますが、出題範囲は非常に広いため、民法初学者は学習に苦労することが多い出題科目となっています。
出題数は14問前後です。

出題範囲③:法令上の制限
【出題範囲】
・都市計画法
・建築基準法
・国土利用法、その他の制限法令
・農地法
・宅地造成等規制法
・土地区画整理法
【配点】
・8点前後
法令上の制限では8問出題されます。
不動産業界で働く方にとってよく使う法律が出題されます。
法律の種類が多くなりますので、各法律での要点をしっかり掴むことが求められます。

出題範囲④:その他の分野
【出題範囲】
・税法
・不動産鑑定評価基準
・地価公示法
【配点】
・3点前後
宅建士が実務上で必要になってくる知識を学習します。
税金や不動産価格の鑑定評価、地価公示法から出題されます。
出題数は最も少ない3問前後となります。
出題範囲⑤:5問免除科目
【出題範囲】
・景品表示法
・統計
・建物構造等
【配点】
・5点
※2年以上の実務経験がある人は免除される科目
住宅金融支援機構・景品表示法・統計・土地・建物すべてから1問ずつ出題されます。
2年以上の実務経験がある方は、5問全てが免除されます。

宅建に合格するための得点戦略
出題範囲 | 目標得点 |
宅建業法 | 17問 |
権利関係 | 8問~9問 |
法令上の制限 | 5問 |
その他の分野 | 1問~2問 |
5問免除科目 | 3問 |
宅建に合格するための標準的な得点戦略は上記のとおりです。
詳しく解説していきます。
宅建士合格の得点戦略①:宅建業法でしっかり得点する
宅建士試験で一番の得点源にすべきは宅建業法です。
宅建業法は満点を狙える分野ではありますが、満点を取るプレッシャーがストレスになるかもしれないので、17点から18点くらいを目標としましょう。
宅建士合格の得点戦略②:宅建業法以外の得意科目を作る
そして、次に宅建業法以外の得意科目を作るようにしましょう。
宅建業法以外で得意科目としたいのは、権利関係か法令上の制限です。
理論系が得意な方は権利関係、暗記が得意な方は法令上の制限が得意科目としやすいです。
民法の問題を解いてみて苦手と感じた人は「権利関係」ではあまり得点を狙わず、「法令上の制限」をしっかりと得意分野にしましょう。
※民法は人によって得意不得意が大きく分かれる科目です。
苦手と感じる場合には最低限、5問~6問を得点目標として、他の科目の勉強に集中するのがいいでしょう。
まとめ:配点から得点戦略を考えて、勉強スケジュールを組みましょう
宅建士は試験科目が5分野に分かれていて、幅広い知識を網羅的に学習する必要があります。
合格率は15%程度と難関資格になりますが、しっかり勉強をすれば確実に合格できる試験でもあります。
そのためにもまずは、出題される内容の全体像を掴んでから、各分野毎で戦略・スケジュールを立てて勉強に取り組みましょう。
なお、宅建合格までに必要な勉強時間と科目別の勉強時間の目安を知りたい方は、宅建合格に必要な勉強時間は?【科目毎の勉強時間の目安も解説】の記事を合わせて読んでみてください。あなたの合格までの道筋が更に明確になりますよ。
本記事は以上です。