本記事を読んでもらいたい方は下記のような方になります。
・宅建士の勉強を開始しようと思っているが、何からどのように勉強していいかわからない方。
・そもそも宅建士を受験しようか迷われている方、試験範囲のボリュームってどれくらいあるの?と思われている方。
まず初めに、宅地建物取引士の難易度は?
宅地建物取引士(以下、「宅建士」)の難易度はどれくらいあるのか?
宅建士は人気のある国家資格の一つです。合格率15%~17%(6人~7人に1人合格ぐらい)と国家試験にしては合格率が高め?
と感じられる方もいらっしゃるかと思いますが、そう簡単に合格できないのが現実です。
また、合格ラインも毎年変わっているため、受験者の中で上位15%以内に入れるよう勉強しなければいけないということで相対評価的な側面もあることを覚えておきましょう。
勉強方法について
独学か通学・通信か
教材をうまく利用すれば独学でも十分に合格は可能だと思いますが、独学で勉強するか通信か学校に通うかで悩む人はとても多いのではないでしょうか?
どちらもメリットとデメリットがあるのでまとめました。
(どれも一長一短ですので、自身に合うものを選びましょう)
■独学での『メリット』
・自分のペースで勉強時間が作れる
・教材費以外の費用がかからず経済的負担が小さい
■独学での『デメリット』
・周りに競争・励まし合う方がいないのでモチベーション維持が難しい
・分からないところは自力で解決しなければいけない
・法改正の情報収集が難しい
■通信の『メリット』
・分からないところがあれば質問ができる相手がいる
・教材選びに困らない
・法改正の情報が早い
・自分の時間で勉強ができる
■通信の『デメリット』
・費用が大きい(通学よりも安い)
■通学の『メリット』
・分からないところがあれば質問できる相手がいる
・教材選びに困らない
・法改正の情報が早い
・出題が多いところを講師が丁寧に教えてくれる
■通学の『デメリット』
・高額な費用がかかる
・自分の都合と授業の時間の調節が大変
ここは、自身の経済状況や勉強時間の確保がどれくらいできるかによって決めていけばよいのかなと思います。
合格者の勉強例
さて、具体的な勉強方法については、実際に合格された方の情報を記載します。
私は比較的試験まで多くの勉強時間がとれたので独学にしましたが、わからない箇所があると質問する相手がおらず困ったこともありましたが、どうにか合格することができました。やればなんとか出来るものです。
■勉強方法
独学で合格した私の勉強方法をご紹介します。
参考書・過去問集・模擬試験集
この三つを使いました。
まずは「参考書」です。
すべての事柄をノートに写していてはとても時間がかかりすぎてしまいます。
参考書はペラペラとめくる程度で一度目を通し、どんなことを勉強していくのか簡単に読んでいきます。
参考書の中から『重要』と書かれた箇所が出てきますのでそれを重点的に勉強していきます。
宅地建物取引士の試験は暗記するものがとても多いです。
とくに数字でなやまされますのでここはうまく語呂合わせなどで覚えておきましょう。
試験では数字を変えて出題してきますので要注意です。
ある程度参考書を読んだところで「過去問」にチャレンジしました。
最初はまったく点数は取れませんが、解説を読んでしっかり理解していきましょう。
時間があるたびに少しでも多く過去問にチャレンジしました。
私は年別で難易度順に並べられた過去問を使っていたので点数の取れない難易度の高い年の過去ものは最低でも4回はチャレンジしました。
しかし間違える箇所はいつも同じなのです。
そこで参考書に戻り、自分が苦手な分野を徹底的に勉強しなおします。
試験の1カ月前ほどから「模擬試験集」というものを使いました。
試験の時にどんな問題がでてきても動じないためのメンタル強化という面で過去問から切り替えました。
模擬試験集には新しい問題がたくさん出てきて、やはり自分の苦手分野が目立ちますので、解答をよく読んで理解していきましょう。
模擬試験集をやると今自分がどのくらいの点数がとれるかわかりますのでとても参考になります。
試験までもう少しなのに点数が取れないととても焦ってしまいますが、最後の試練と思って頑張ってみてください。
模擬試験で点数が取れなくてもあくまで模擬試験ですから心配しないでください。
いかがでしょうか?
独学で勉強されたようですが、利用する教材も非常に重要ですね。
おススメの参考書については別記事でまとめさせていただいているので、こちらも是非活用していただければと思います。
宅地建物取引士の試験範囲
ここからは、宅建士の試験範囲について見ていきましょう。
大きな分類としては下の5つに分かれます。
■権利関係(民法)
出題数:14問前後
出題範囲:民法・借地借家法・区分所有法・不動産登記法
【解説】
民法を初めて勉強する人にとってとても難しい分野です。宅建業に必要な借地借家法などの関連法は確実に理解しておきましょう。試験においてもっとも理解が難しいとされています。
■法令上の制限
出題数:8問前後
出題範囲:都市計画法・建築基準法・国土利用法、その他の制限法令・農地法・宅地造成等規制法・土地区画整理法
【解説】
暗記が必要な科目になります。とても理解はしやすいですが暗記すべき項目や数字が多々出てくるので要注意です。
■宅建業法
出題数:20問前後
出題範囲:宅建業法、住宅瑕疵担保履行法
【解説】
もっとも試験の出題数が多く中心となる科目です。ここで高得点を狙うのが一般的な戦略となります。基本的には暗記の科目なので繰り返し勉強する必要があります。難しい問題が出されることもありますが基本的なことを理解していれば高得点につながります。宅地建物取引士の中でもっとも重要な部分です。
■税・地価公示等
出題数:8問前後
出題範囲:税法・不動産鑑定評価基準、地価公示法
【解説】
不動産取得に関する税金の法律の他に不動産鑑定評価基準、地価公示法などの問題が出されます。税金関して難しいこともありますが基本的なことを覚えておけば得点源になります。
■5問免除科目(2年以上の実務経験がある人は免除される科目)
出題数:5問
出題範囲:景品表示法、統計、建物構造等
【解説】
住宅金融支援機構法、不当景品類及び不当表示防止法、統計、土地や建物について常識的な問題が出題されます。
統計については試験前にちょっとみて頭の中に入れておけば大丈夫です。住宅金融支援機構法は基本的なことが分かっていれば解ける問題です。土地や建物についての常識問題は過去問をといて出題傾向をつかめれば得点源になります。
まとめ
今回は宅建士の試験の試験範囲や勉強方法・合格者の勉強方法について紹介しました。
より具体的な勉強スケジュールなどについては別の記事でまとめているので是非活用していただけたらと思います。