「2次筆記試験に合格して、中小企業診断士まであと1歩だけど、口述試験ってどうやって対策すればいいの?」
「ほとんどの人が合格するって聞くけど本当?」
中小企業診断士試験の最難関の2次筆記試験を突破されて、最後の関門の口述試験。
2次筆記試験を合格された方は、予備校の講師や周囲の人からは祝杯モードで、すでに中小企業診断士になったかのようにお祝いされることと思います。
というのも、最後の関門である口述試験ですが、合格率はほとんど100%近いです。
しかし、この記事を書いている筆者は口述試験で圧迫気味の面接をされて、合格発表で自分の番号を見つけるまで気が気ではありませんでした。
このような思いをされる方が一人でも少なくなるように、口述試験の対策や当日の心構えについてまとめていきます。
【本記事の内容】
・中小企業診断士口述試験の合格率を解説
・中小企業診断士口述試験の対策方法を解説
・当日の心構えや服装などの準備について解説
中小企業診断士口述試験の合格率を解説
1-1.中小企業診断士口述試験の合格率は?

上記が過去5年間の口述試験の合格率の推移です。(引用元:中小企業診断士協会HPより)
5年間の合格率を見るとわかりますが、ほとんどの方が合格している試験です。
平成27年度と平成28年度に関しては、100%の合格率で全員合格しています。
この口述試験の役割については、今後中小企業診断士になる方にとって最低限の言動やマナーなどの人間性を見ているのではないかと考えています。
また、2次筆記試験から実務補習までの間に知識が抜けすぎるといけないので、「その間もちゃんと勉強しておきなさいよ」ということで、試験といいながらも勉強の機会をつくっているという見方もできます。
何はともあれ、事実ほぼ100%の人が合格をしている試験と言えます。
1-2.中小企業診断士口述試験で落ちる要因は?
ここもインターネット上で検索をすると、情報が出てきますがあまり定かになっているわけではありません。
とはいえ、口述試験で下記のような状態になると落ちる可能性が非常に高くなります。
①欠席する【確実に不合格】
②無言のまま試験を終える
③マナーなどが明らかに悪い
当たり前ですが、「①欠席する」は不合格になります。筆者が受験した平成30年度では大阪会場で不合格者が出たようですが、インターネット上では1人欠席の方がいたようなので、その方が不合格になったと思われます。
絶対に欠席しないということが大前提ですが、「②無言のまま試験を終える」は場合によっては起こりうるので、そうならないような対策はしておく必要があります。
「③マナーなどが明らかに悪い」、社会人として当たり前のしゃべり方などができていれば問題ないでしょう。
中小企業診断士口述試験の対策方法を解説

上記のとおり、基本的に受験をすればほぼ合格間違いなしの試験です。
とはいえ、皆さんさすがに勉強や対策をなにもせずに当日を迎えている人はほとんどいません。特に「②無言のまま試験を終える」ことのないように対策をしておく必要があります。
ここからは試験当日までにできる口述試験の対策についてまとめていきます。
2-1.本試験の問題を頭に入れ直し、論点を整理する
口述試験の問題は2次筆記試験の事例Ⅰ~Ⅳの中から、試験官が選んだ2つの事例から質問がされます。
当たり前ですが、試験官はこの事例企業について「すでに知っていますよね?」という前提のもと出題(質問)をしてきます。
ですので、事前に必ず必要なのは、この事例企業がどのような会社だったのかについて頭に入れ直し、さらに整理しておきましょう。
整理の方法については下記の2つが中心となります。
事例企業のSWOT分析を行う
まず一つ目は、事例企業のSWOT分析を行っておくことです。
事例企業の強みと弱み・外部環境を整理しておくことによって、試験官からの突発の質問に対応することが出来るようになります。
例えば、事例Ⅲの企業からの出題に対してマーケティングや人事評価など、筆記試験では問われない内容が出題されるケースもあります。
ですので、SWOT分析などから企業のイメージをしっかり頭で整理しておくことが重要なのです。
事例で出題された問題とその解答を覚えておく
2点目に事例で出題された問題とその解答を再度整理しておくことも重要です。
優しめの試験官の場合、事例で出題された問題と似ている問題を出題することもあります。これはラッキー問題なのでしっかり対応できるように、もう一度見直しておきましょう。
2-2.各予備校が配布している想定問題集を集める
対策の2点目は各予備校が配布している想定問題集を集めることです。
2次筆記試験が終わると、各予備校から口述試験対策の想定問題集を作成しWEBなどで公開します。
無料で公開している学校もあれば、有料の学校もあります。
ちなみに筆者はTACとAASの2校の想定問題集を手に入れて、その内容を試験の直前まで確認しました。
こういった想定問題集を事前に読み込むことで、より一層対応力が高まります。
2-3.模擬面接を受験する
最後に3点目の対策ですが、「模擬面接を受験する」です。
10分ほどの模擬面接ですが、本試験での流れを事前に確認することができるのと、面接に対するフィードバックももらえます。
本記事を書いている筆者はTACで模擬面接を受験しました。模擬面接ですが、それなりに圧迫面接でやってもらい、本試験への心構えとモチベーションを高めることができましたね。
当日の心構えや服装などの準備について解説
3-1.中小企業診断士口述試験の当日の心構え
最後に、中小企業診断士口述試験の当日の心構えについて解説をしていきます。
まず大前提として、ほとんど100%の人が合格する試験であることを思い出して、心に余裕を持つことが大切です。
試験当日はかなりの緊張感が周りにもあります。しかし、心に余裕が持てないと緊張感のあまりうまくしゃべることが出来なくなってしまうこともあるので、適度な緊張感で止めておくのが大切です。
かなり難しいですが、事前の対策はしっかり行ったうえで、気楽に受験をするというのが一番ベターな状態です。
また、本試験では試験官によってはかなり高圧力な面接をされる方も中にはいます。特に筆者の場合もそうでした。
試験時間中は、常に詰められているような感じで、本当に落ちてしまったかもと合格発表まで気が気でありませんでしたが、そんな筆者でも合格できています。
無言になることだけは避ける気持ちで、しっかり会話する・発言することを意識して臨みましょう。
3-2.中小企業診断士口述試験当日の服装は?
また、試験当日ですが、原則スーツを着用するようにしましょう。
中には私服で参加される方も多かったですが、筆者が受験した会場では8割ほどはスーツで受験していました。
試験官も年配の方がされているケースが多かったので、第一印象としてスーツで行くのが無難です。
最後に:中小企業診断士は目前です!
最後になりますが、中小企業診断士試験の2次筆記試験を通過された方は、中小企業診断士になるのは目前です!
最後の試験ということもあって、緊張はどうしてもしてしまうものですが、ここまで頑張った自分に胸を張って、最後のひと踏ん張りです!頑張っていきましょう!
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