2019年10月から相続に関する新しい資格試験「相続検定」が実施されます。
本記事ではそんな相続検定について、「どのような試験なのか?」や「どのような勉強をすればよいか」などについて解説をしていきます。
【本記事を読んでいただきたい方】
・相続検定ってどんな資格でどんなことに役に立つのだろうか?
・相続検定で検索してもいまいち勉強のやり方がよく分からない
【本記事の内容】
・相続検定がどんな資格が分かる
・相続検定取得のメリットが分かる
・相続検定第1回試験の合格率を解説
・相続検定のテキスト・勉強法を解説
相続検定とはどのような資格なのか

1-1.相続検定とは?
【相続検定の概要】
試験実施機関:(一社)日本金融人材育成協会
試験日:毎年3月・10月
受験資格:特になし
試験地:札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・福岡
検定料:4,320円
試験時間:120分
合格基準:満点の60%以上
※試験委員会にて最終決定
上記が相続検定の試験概要となります。
毎年2回の実施で合格基準は60%の得点となっています。
ただし、試験委員会にて最終的に合格基準を決定することから、問題が難しく平均点が下がった場合には基準が易しくなるということが予想されます。
1-2.相続は身近な問題である
相続の問題は、高齢化が進んでいる日本にとって今後大きな課題の一つになってくるでしょう。
ドラマなどでも相続の問題などで身内で揉めているというものも多いですね。
相続における課題を適切に把握したうえで、適切なアドバイスを行うことが出来る人材は今後ますます求められてきます。
このような環境の中で、本試験を学習することで相続に対する知識を体系的にかつ実務内容に沿って学習をすることが出来ます。
1-3.相続検定の出題内容
【相続検定の出題内容】
・相続の基礎知識
・相続税の基礎知識
・相続対策とその関連知識
試験機関としては上記の項目を出題内容として公表しています。
つまり、民法の相続知識(法律面)・相続税の知識(税法面)・相続手続き(実務面)が試験内容となります。
他の相続関連の資格と比較して、相続の手続き手順などの実務面も試験範囲となっていることから、より具体的なケースなどの事例をもとに知識を身につけることが出来ます。
1-4.相続検定第1回目の試験の合格率は?
【第1回試験の結果】
申込者数:369名
受験者数:295名
合格者数:105名
合格率:35.6%
平均点:54.1点
上記の通りです。
第1回目試験にしては合格率が比較的低いような感じがしますが、今後も同じ程度くらいの合格率で推移するのでしょうか?
次回の第2回の試験を受験される方は上記のデータを受け止め、しっかり事前対策を行う必要がありますね。
※第2回目の試験の結果がどうなるかも公表され次第、記載予定です。
相続検定を取得するメリットは?
相続検定を取得するメリットとしては下記があります。
・今後伸びてくる相続分野に対応する仕事に活用できる
・相続に関する基本的な考え方が身につく
・税法上の特典などを知ることで、自身の相続対策にも活用できる
上記の通りです。
特に金融機関の職員や会計事務所の職員など相続に関わることのある仕事をされている方にとって、スキルアップを目指すことや基礎を身につけることができるのでおすすめですね。
相続検定のテキストや勉強法について

相続検定におけるテキストは現在市販はされていません。(第一回目の開催後に市販されるかと予想されます)
第一回目の試験の場合には資格学校なども過去問がないためテキスト内容を絞りづらいのです。
とはいえ、対策ができないのかというとそういうことでもないです。
基本的には下記のような対策が可能です。
3-1.TACの通信講座または通学講座を受講
1つめに、試験実施機関の認定教育機関である資格の学校TACが実施している通信講座や通学講座を利用することで試験対策が可能です。
なおかつ、全9回の講義とテキスト2冊、問題集1冊が配布教材がありますので対策が取りやすいですね。
金額は30,000円前後となっていますのでTACのホームページで確認してみるのがよいです。
3-2.TACの無料セミナー動画を確認したうえで、ファイナンシャルプランナーの教材を活用する
TACの通学講座や通信講座までお金をかけずに勉強するのであればこれが最適です。
TACの無料セミナー動画は50分程の内容でサンプル問題もあるため試験の出題形式や難易度を把握するのに便利です。
無料セミナー動画はこちらのページにあります。
このサンプル問題を筆者自身も確認しましたがFP2級の問題ととても似ています。
なので、対策として下記の教材を活用することも一つの手ですね。