地方銀行に入行。
「やっぱり出世のことは考えてしまう。」
地方銀行業界に勤める入行1年目~3年目までの間にするべき3つのことについて書いていきます!
※本記事での「出世したい地方銀行員」とは地方銀行でトップに登り詰めたい方や、トップとまではいかないけど同期との出世競争に取り残されたくないと思っている方に向けたものになります。
筆者自身、地方銀行に勤めて入行3年目に当時の銀行の花形部署に最若手で抜擢されてたのですが、その時の体験談を踏まえて書いていきますね。

銀行員が出世するためにすべき3つのこと
資格試験の勉強【知識の習得】

地方銀行の若手行員が出世をするために最も重要なのは、資格の取得です。
銀行の人事部は、若手行員人事評価に「資格の取得状況」を入れていることがほとんどです。そして、若手(入行1年目〜3年目)で差が出るのは資格の取得状況の部分と言って過言ではありません。
銀行が若手の人事評価項目として資格の取得状況を入れている理由は下記の通りです。
・銀行業務上、自己研鑽をする行員が結果を出しやすいから
・若手行員の評価をする指標として資格取得は分かりやすいから
銀行のお客様は会社の社長や経理など、目上の方がほとんどです。
社長と会話をするのに最低限必要な知識を身につけておかないといけません。
資格の勉強を通じて様々な知識を習得することで一人前の銀行員になるための基礎が作られます。
また、様々な支店に配属された若手行員の人事評価を客観的に行うことは難しいです。
もちろん管理職などからの人事評価も重要ですが、主観性が入ってしまうため、客観的に判断がしやすい資格の取得状況も重要な項目になっているわけです。
※若手銀行員が取得するべき資格については下記に詳細をまとめておりますので、詳しくはそちらを参照してください。
銀行業務の習熟【実務の習得】

銀行員が入行後に学ばなければいけない業務は出納業務・預金業務・為替業務・融資業務などと多岐にわたります。
業務規程やマニュアルなどを元に、自分でインプットすることと先輩と一緒に学ぶOJTのどちらも大事です。
まず、最初は年の近い先輩と仲良くなって、業務を教えてもらえる環境を作るように心がけましょう。
多くの先輩は自分の仕事が忙しくて、なかなか構ってもらえないことが多いですからね。
仕事で手を挙げる【仕事への積極性】

銀行はバツがつくと出世に大きく悪影響を及ぼします(ドラマ「半沢直樹」までのようなことはなかったですが、近いことはありますね笑)。
しかし、それはある程度の勤務歴が長くなってきてからです。
若手のうちに多くの挑戦をし、多くの失敗を経験しておきましょう(年次が経ってからは失敗ができないです…)
若いうちはやる気のアピールをすることは非常に重要です。
若手らしさを出して、自分から積極的に手を挙げて仕事に取り組みましょう。
若手銀行員の資格取得の方針
絶対に取得しなければいけない資格
■証券外務員
■生命保険募集人
■損害保険募集人
上記の資格は、「この資格がなければ仕事にならない」銀行員の免許のようなものです。これらの資格は絶対に落ちてはいけないので何がなんでも受かりましょう。
やるべき対策をすれば落ちることはありません。

銀行の必修資格
これが非常に重要です。
ここでしっかり同期と差をつければ人事評価に大きく貢献できます。
筆者は銀行で定められている5年目までに取得しなければいけない必修資格を1年目までに取得しきりました。
必修資格は各銀行で定めているもので、「入行◯年目までに必ず取りましょう」と入行後に知らされます。
入行後は何が必修科目になっているか必ず意識して、スケジュールを立てながら勉強に取り組みましょう。
以下の資格が必修資格とされている銀行がほとんどです。
■銀行業務検定
■ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)
■日商簿記
銀行業務検定は銀行業務検定協会が主催している、銀行員向けの資格になります。
銀行業務検定は財務・税務・法務・外為などの銀行員に求められる実務の知識の習得を目指す試験になります。
2級~4級までありますが、人事に評価されるのはやはり2級になります。
3級に合格してから2級に挑戦する人が多くいますが、この試験は2級から挑戦してしまうべきです。
3級は択一式試験、2級は論述試験になりますが正直なところ難易度はどちらも大差ないです。
というよりも最終的に2級取得を目的にするのであれば、3級を勉強してから2級を勉強するのはとても遠回りです。
ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)は1級~3級までありますが、まずは2級合格までを目指しましょう。
ちなみにFPは3級に合格しないと2級を受験できないので、段階を踏んで勉強しましょう。
簿記検定も1級~3級まであります。
簿記検定は上記の2つの科目よりも優先度が低いです。
銀行員は完成した決算書を読むことが多いですが、簿記は決算書の作成の過程を学ぶものです。
勉強していないのと勉強しているのでは差があるのですが、業務にすぐに直結しないという面もあります。
更なるステップアップを目指す資格
■中小企業診断士
■宅地建物取引士
■証券アナリスト
必修科目の取得が完了したら、次に視野に入れるべき資格は上記の資格です。
上記の試験を入行3年以内に勉強を開始できれば、大きく人事へアピールすることができます。
筆者自身2年目の終わりに中小企業診断士の勉強を開始し、3年目に1次試験合格、4年目に2次試験に合格し診断士登録をしました。
合格まで出来なくていいのですが、勉強を開始したという意欲を見せるだけで大きなアピールになります。
筆者は2年目の終わりに勉強を開始したことを上司に伝えたことで3年目に本部へ異動できました(異動後に人事と話していたところ、資格への取り組みがやはり評価されていたとのことでした)。
まとめ:まずは最重要である資格試験の取得に励みましょう
銀行員の若手時代はとにかく資格がホントに重要です。
若手時代はとにかく資格で同期と差をつけましょう。
この時期は業務成績や業務知識での評価割合は少ないことが多いです。
是非、上記に記載した資格の勉強の取得を目指してみましょう。

